ブルース・ウィリスさんの認知症の経過のニュースが、耳に入ってきました。
以前、同僚達と「ブルースさんが、前頭側頭型認知症(FTD)と診断されたね。」と話題になってから、その症状が進行して、ブルースさんが、今では一階建ての住宅に介護チームと共に住んでいるという。
家族と別々に住んでいるという事で、奥さんが沢山の人たちから批判を受けているようですが、私は別々に住んでも良いと思います。
診断と進行の経緯

ブルースさんは、67歳の年、2022年に「失語症(aphasia)」と診断され俳優業から引退。
その翌年(2023年)、その症状が進行し、前頭側頭型認知症(FTD)と正式に診断されました。
このタイプの認知症は、脳の前頭葉および側頭葉に影響を与え、言語能力や行動、人格に深刻な変化をもたらします。
前頭側頭型認知症(FTD)とは?

ブルースさんが診断された前頭側頭型認知症(FTD)が、どんな病気かというと、、、
脳の前頭葉と側頭葉が障害されることによって起こる、認知症の一種です。
アルツハイマー病とは異なる特徴を持ち、比較的若い年齢(40〜65歳頃)で発症することが多いのが特徴です。
前頭側頭型認知症(FTD)の影響部位
- 前頭葉(frontal lobe):感情コントロール、社会性、行動、意志決定などをつかさどる
- 側頭葉(temporal lobe):言語、記憶、聴覚などを担当
これらが萎縮・機能低下することで、性格変化や言語障害などが目立つようになります。
だから、家族にとってもブルースさんが、この認知症によって、変わっていってしまう姿をそばで見ていて、随分と辛い思いをしていると思います。
ブルース・ウィリスさんの奥さん、エマの本
そんなブルースさんの奥さん、エマさんの本『The Unexpected Journey』が、9月9日に発売される予定です。
『The Unexpected Journey』って、どんな本?
心が折れそうなときに手に取りたい一冊
診断直後、エマさんは「ただ小さなパンフレットだけを渡されて、絶望と不安の中に置かれた」と語ります。
この本は、彼女が欲しかった“その瞬間に欲しかった言葉”を、自らの経験を通じて形にしたものだそうです。
自分をケアすることは、愛する人を守ることと同じ
単なる介護ハウツー本ではなく、自分自身の心身を守ることの重要性を訴えるメッセージが中心です。
たとえば、睡眠・栄養・運動など日常に取り入れられる実践的なアドバイスが数多く盛り込まれており、先輩介護者としての痛みと学びが語られているようです。
さいごに
家族の中に認知症の人がいると、そのお世話って、本当に大変だと思います。
四六時中、目が離せない上、認知症の進行が進んでいくと、その人達の性格や行動も変わり、さらに看護が必要となってきます。
介護する人達が介護疲れや介護うつにならないよう、いずれは老人ホームなどの介護施設へ入居させるという事は大切な事で、これは、決して他人から批判されるような事ではないと思います。
認知症になった家族の一員を介護施設へ入居させるという事は、家族に取っては辛い結論ですが、この結論は、やはり認知症の人達を介護した事のある人達だけが分かる事なのかもしれません。
ブルースさんは、前頭側頭型認知症によって言語能力と認知機能が徐々に失われつつあり、身体的にはまだ動け、笑いや表情を通じて往年の“ブルース”が垣間見える瞬間もあるそうです。
でも、そんなブルースさんの認知症の進行に、どのように対応していくのかというと、やはり別宅で介護チームと一緒に住んでいるという事は理解出来ます。
何十人もの認知症の人達と関わってきて、思う事といえば、1日も早く、この病気を治せる治療方法が見つからないだろうかと心から願っています。
最後まで読んで頂いて、ありがとうございました。