ご近所さんに60代の奥さんと70代の旦那さんが、バンガロで二人暮らし。
旦那が、日頃からコンピューターを修理してあげたり、車のタイヤを交換あげたりと、色々とお世話をしてあげてるようです。
そんなご近所さんが、お礼にと言って、食事に招待してくれました。
会話が弾んで、内容はいろいろ。
その中で一番心に残ったのは、奥さんの癌で亡くなったお父さんの話。
お父さんは、既に90歳以上
2年前、お父さんに癌が見つかったそうです。
その癌の場所は、耳のそば。
その癌が一年で野球のボールくらいのサイズに腫れ上がり、辛そうでみてもいられない状態だったと。
カナダのMAiD(Medical Assistance in Dying)を利用した安楽死にしてあげたかったって。
90歳だし、このまま亡くなるってわかっていたら、、、。
でも、当の本人がMAiDを希望したという書類がなく、安楽死は不可能だったそうです。
そして、耳のそばで大きく腫れ上がった癌、お父さんの写真を見せてくれました。
結局、ご近所の奥さんのお父さん、癌が見つかって一年経ってから、亡くなられたそうです。
ベッドの上で過ごした一年は、かなり長い期間。
耳の側で、腫れ上がった癌をみてる方も辛かっただろうし、本人はもっと苦しんだだろうと思うと、悲しい気持ちで一杯になりました。
安楽死 (MAiD/Medical Assistance in Dying)
2017年からカナダで認められている安楽死。
調べてみると、お医者さんが薬を投与すると1分以内に睡眠状態になり、残りの薬で深い昏睡状態に陥って、5〜10分以内に心臓の停止。
現時点で、不治の病、深刻な病気、または障害を持っている人達などが適格な基準となっていて、2023年度の3月から精神疾患の人達もこのMAiDの受け入れが可能になると言われています。
参考サイト 安楽死 Canada’s new medical assistance in dying (MAID) law
2019年、カナダでは5,425人のMAiDを利用し死亡。カナダで死亡した人達のうち1.9%割合。
2020年は増加し、7,383人のMAiDを利用し死亡。カナダで死亡した人達のうち2.4%割合。
2019年から2020年で、MAiD利用者が36%増加しました。
参考サイト Medical Assistance in Dying, 2019 and 2020
さいごに
考えさせられる安楽死(MAiD)の選択。
日々苦しんでいて、今後悪くなる一方なら、安楽死(MAiD)の選択は、その本人に安らぎを与えてくれるのかもしれません。
時々旦那が口にする事は、「認知症って診断されたら、僕は死なせて欲しい。」って。
自分自身を失ってしまう認知症。
実際、旦那がそうなってしまったら、私は旦那の意見を尊重出来るのかしらと考えたり、、、。
そんな状況にならない事を祈って、、、。
今は、「ケセラセラ」、ポジティブに日々頑張って生きるのみ。