昨年、11月に実施された世論調査で、新規移民者1,507人のカナダ滞在経験で、5人に2人がカナダを去るかもしれないという結果だったらしいです。
新規移民の人達にとって、カナダ滞在経験は、思っていたより厳しい現実と感じたようです。

カナダの移民計画

新規移民者1,507人の参加者のうち、5人中4人がカナダ政府が住居や雇用機会などに、十分な計画を立てずに永住者や留学生を受け入れすぎているという懸念を感じているそうです。
住 居
確かに受け入れをしている永住者や留学生の数に対して、住居場所が少ないという事が、最近のカナダの問題にもなって、それで政府機関が慌てて、住居を増やしているような状態です。
それに加えて、賃貸の価格も以前より上がっているので、住める場所を見つける事が出来たとしても、その価格の高さにビックリしてしまいます。
雇用の機会
新規移民の14%が失業しているらしい。
この14%は、2024年11月の時点では、カナダ全土の平均失業率の2倍という数値。
カナダへ移住して、仕事を探すときに重要になるのが、カナダでの職歴。
移住直後は、カナダでの職歴がない頃は、仕事を見つけるのがかなりの困難になります。
だから、カナダの平均失業率の2倍になるという事も理解できます。
そして、仕事が見つかったとしても、新規移住者の4人に1人は、世帯収入が30,000ドル未満という報告でした。

医療システム

移住した人達が心配するもう一つの事といえば、医療システム。
カナダでは、ファミリードクター(かかりつけのドクター)の診察後、ファミリドクターが検査や専門医への紹介をしてくれるシステムになっているので、このファミリードクターが必要になってきます。
カナダでは、ファミリードクターの数が足りない状態が続いています。現在、オンタリオ州だけでも、250万人の人達にファミリードクターがいない状態です。
新規移住してきた人達が困るのが、このファミリードクター探し。
実際、私の職場の正看護師の同僚もファミリードクターがいないと、言っていました。
ファミリードクターがいない場合、そして、また緊急ではない場合は、ウォークインクリニックへ行く事になります。
ウォークインクリニックへ行くと、ウォークインクリニックのドクターが、検査や専門医への紹介をしてくれる事になるのですが、待ち時間が長くなる場合があります。
雇用と資格認定に対する障壁

カナダに移住すると、気づく事は、日本で取得した資格などが、カナダで認定されない事。
例えば、看護師の場合、各州のCollege of Nursing で査定が必要となります。
査定された後、何が必要であるか連絡があって、そしてその後、各州の試験に合格する必要があります。
近日では、インターナショナルの正看護師達の受け入れ過程が、以前より簡単で早くなり、今では、私の職場で働いているインターナショナルの正看護師達の数もかなり増えました。
また、カナダ国外でお医者さんだった同僚達は、カナダで医者になる事が困難で、今の所、正看護師として、私と同じ職場で働いています。そんな正看護師さん達は二人います。
その他には、ポーランドでお医者さんだった私の友人は、カナダで医者になるまで、かなりの時間を勉強に費やしていて、その当時すごく大変そうでした。
一時は、アメリカで試験を受けた方が早いかもしれないから、アメリカへ移住するかもしれないという話も聞きましたが、カナダにとどまって、今では医者として働いています。

人種差別
最近では、南アジアから移民してくる人達が増加している為、南アジアの人達に対する人種差別を直面する事があるようです。
今は、南アジアですが、例えば、今後、南アジア以外のグループの移民者の数が増えてきたとしたら、多分、同じような人種差別に直面する事も可能だとか、、、。

さいごに
新規移住者の5人に2人がカナダを離れる事を検討している現状。
そんな状況でも、回答者の79%が生活の質に満足しているようです。
そして、また75%の人達が教育へのアクセスとワークライフバランスに満足しているという結果。
こんな風にカナダを離れる事を検討している人達がいる一方で、満足している人達もいます。
最後には、人それぞれ何を求めてカナダへ移住するのかっていう点で、今後カナダに滞在したいかどうかという事も変わってくるような気がします。
最後まで読んで頂いて、ありがとうございました。