今回は、「老人ホームでの看護師、また准看護師ってどんな事をするの？」って思っている人達へ、私の職場で働いている看護師・准看護師の仕事内容を紹介したいと思います。
仕事に慣れてくれば、自分なりの仕事の基本ルーティンが出来て、それに沿って、毎回の仕事をいくと、仕事も少しずつ楽にこなせていけます。
准看護師の仕事内容
老人ホームのシフトは、三交代制 (7:00-15:00, 15:00-23:00, 23:00-07:00)。
私のシフトは、全て15:00-23:00の時間帯です。
もちろん、他の時間帯が良ければ、そのポジションを申し込み、変更する事も可能です。
オーバータイム(残業)となる場合は、私の場合、ほぼ23:00以降に働く事になります。
最近では、「15:00前に来て、働いてくれるかなぁ。」っていうパターンのオーバータイムもあります。
(例）15:00 – 23:00のシフトの場合
さて、私の場合、15:00 からのシフトですが、14:30にはナーシングステーションにいて、シフトの準備、情報収集をします。シフトの準備、情報収集のリストは、下記の通りです。
- Narcotic Counts – 医療用麻薬(Narcotics drugs)の数に間違いがないか、前シフトの准看護師と一緒に確認する。
- Report – 前のシフトの准看護師からレポート(申し送り)を聞く。そして、PCC(Pointclickcare、職場で利用しているソフトプロバイダー)から印刷された介護記録レポートも読みます。
- 24 Hour Report – “24 Hour Report”というファイルで、重要な患者さん達の状態が掲載されているので、再度確認。
- Calendar（カレンダー）– 患者さん達やスタッフ宛のメモがあるか、確認。
- Treatment Administration Record(TAR、治療管理記録) – TAR (治療管理記録)をチェックして、創傷処置が必要な患者さんがいるか調べておく。
- 便秘 – 便秘している患者さんがいるか、事前に調べておく。
- メール確認 – 重要なメールが届いているか確認。
- 緊急時対応の担当 – その日のシフトで、緊急時対応の担当者を介護士達の中から、選んで割り振る。
早い目に情報収集をしておくと、15:00過ぎになると一緒に働く介護士(PSW:Personal Support Worker)達にその日のシフト報告ができて、時間、また気持ちに余裕ができます。
| 15:00 | どんな事が前シフトあったか報告します。また今回のシフトでどんな事をする必要があるのか、介護士の人達に伝えます。 |
| 15:20 | 患者さん達、20人に薬を与え始めます。バイタルサインの測定。介護士達が助けが必要なら、助けてあげます。 |
| 16:50 | 患者さん達をダイニングルームに集めて、17:00から夕飯が食べれるよう、夕飯の準備をします。准看護師の人にもよりますが、私は介護士達と一緒に夕飯の準備のお手伝いをします。 |
| 17:00 | 食事の配膳後、食事介助。自分で食べれる人もいます。現時点では、20人の患者さん達のうち、10人の患者さん達が必要。 |
| 18:00 | 休憩 |
| 18:45 | 19:00予定の患者さん達に薬を与えます。時間があれば、PCC(Pointclickcare、職場で利用しているソフトプロバイダー)に、それまでの介護記録を記録します。 |
| 19:30 | 患者さん達、20人に薬を与え始めます。 |
| 20:45 | 薬カートを綺麗にして、医療用麻薬(Narcotics drugs)の数を数えます。 |
| 21:00 | PCC(Pointclickcare)のMedication Administration Record (MAR、服薬管理記録）とTreatment Administration Record(TAR、治療管理記録）が全て完了しているかどうか確認。 PCCに全てを記録していきます。患者さんの状態はもちろんの事、家族の人達と話をした事などの介護記録も記録していきます。 |
| 22:50 | PCCの介護記録レポートを印刷します。（私のフロアでは、通常平均すると約11ページくらいになります。） 夜(次のシフト)の准看護師の人と一緒に医療用麻薬(Narcotics drugs)の数を数えます。そしてどんな事があったかの報告です。 |
正看護師の仕事内容
准看護師と違って、正看護師の仕事内容は、少し変わります。
准看護師は一ヶ所のフロアの担当ですが、正看護師は一階にあるフロア(15:00 – 23:00のシフトの場合)、３つフロア(患者数80名)の担当になります。
- Report – 前のシフトの正看護師からレポート(申し送り)を聞く。そして、PCC(Pointclickcare、職場で利用しているソフトプロバイダー)から印刷された介護記録レポートも読みます。
- 24 Hour Report – “24 Hour Report”というファイルで、重要な患者さんの状態が掲載されているので、再度確認。
- Calendar（カレンダー）– 患者さん達やスタッフ宛のメモがあるか、確認。
- メール確認 – 重要なメールが届いているか確認。
- スタッフの数を調整 – 日によっては、スタッフの数が少なかったり、多かったりします。そんな時に正看護師が、どのフロアが一番忙しいかによって、スタッフの数を調節します。
(例）15:00 – 23:00のシフトの場合
正看護師の人達も、それぞれのフロアから何人かの患者さん達のバイタルサインの測定をして、PCC(Pointclickcare)へ介護記録を記録します。そのお陰で、准看護師の仕事が少し楽になります。
Doctor’s day（お医者さんの日）
週に一度、担当の主治医が来て、患者さん達一人一人を見回っていきます。
それで、薬等に変更のある場合は、お医者さんが処方箋をかくので、正看護師は下記の事をします。
- その処方箋が薬剤師によって、PCC(Pointclickcare)に入力されるので、患者さん本人、または代理意思決定者 (POA, Power of Attorney)にその事を伝え、薬等の確認。
- 血液検査などの手続き。
患者さんの状態が急変した場合
患者さん達の状態が急変した時、正看護師が主治医やオンコール待機のお医者さん、そして、また代理意思決定者に連絡します。
- 抗生物質などの薬が必要な場合の手配
- 病院へ送る必要がある場合の手配
- 患者さんが亡くなった場合の手配
他の老人ホームや病院では、准看護師がお医者さんに連絡する事もあります。老人ホーム、また病院によっては、正看護師と准看護師で担当する患者さん達の数が、ほぼ同じようなところもあるようです。
さいごに
准看護師と正看護師の仕事内容でした。いかがでしたか？
准看護師の方が仕事内容的に仕事の量が多いような気がしますが、正看護師の方が仕事に対して、もっと責任感のある仕事内容となります。
将来的に准看護師、正看護師になって、老人ホームで働きたいという人達の役に立てば幸いです。
最後まで読んで頂いて、ありがとうございました。
